営業から人事へキャリアチェンジして1年のリアル。やっぱりリスキリングは大変。

こんにちは、しゅんです。

とっても久々に記事を書きます。

去年、新卒から10年ずっと続けてきた営業の仕事から人事にキャリアチェンジしました。
異動して1年経つので振り返ってみます。

異動した経緯はこちらの記事をご覧ください。

この記事はありがたいことに、リアルな知り合いの方にも「読んだよ、面白かったよ」と声をかけてもらうことが多いのですが、

知らない方(IT企業の営業で管理職をされている方)からも相談したいと連絡をいただき、ZOOMで今後のキャリアの相談にも乗らせていただきました。

ビックリしましたが、僕と話して「今後のキャリアの方向性が見えました」と嬉しい感想をいただきました。全く知らない人の役に立てるなんてありがたい、、、

今やっている人事の仕事についてカンタンに説明

まず、「人事」といってもビックリするくらいたくさんの仕事があるので、超ざっくり説明します。

人事の仕事を大きく2つに分けると、

  1. HRBP(Human Resourse Business Partner)
    まずひとつめはエイチアールビーピー。そのまま読みますが、社長や事業トップの「これやりたい!」という戦略を実現するビジネスパートナーとして、人や組織の側面を中心になんでもサポートするよ、という人事。
  2. CoE(Center of Excellence)
    もう一つがシーオーイー。これは専門家の集団で、採用や労務や能力開発など、何かに特化する専門家集団。

自分はどちらの仕事もしていますが、メインはCoEで、その中でも能力開発に特化した人事をしています。


1年たってぶっちゃけどうだったか?

1年経った感想は、「辛かったけど乗り越えて楽しかった!!」

、、、と言えたらカッコ良かったのですが、正直いうと「辛かった」の気持ちの方が勝ってます。圧勝してます。

はじめてのスタッフ仕事、同じ会社とはいえ知り合いゼロ、自分よりはるかに優秀な人たちの成長支援をする、という人事の中でもたぶんかなり難しい部署。管理職からの異動なので、未経験だけどかなりハイレベルの仕事をまかせてもらっています。

企画系の資料作成スキル不足、プロジェクトをマネジメントする経験もほぼなくて迫りくる研修運営がうまくできない、経営陣や外コン出身だらけの外部パートナーの話についていけない、など弱みに着目することが多くて悔しい日々でした。

うすうす気づいていたのですが、自分は器用にすぐなんでもこなせるタイプではなくて、不器用ながらも一個ずつちゃんと理解してできるようになっていくタイプだな、と改めて感じました。(いまさらw)

職種変えるだけでこんなに大変なのに、転職している人とか、なんなら起業している人とか超すごい、宇宙人?って思います。

10年以上、1日も空けずに毎日描き続けていた日記が書けなくなったり、

メンタルが超強いと言われることが多かった自分が、仕事の大変さと子供の体調不良やイヤイヤ期も重なって、精神的に辛くなって初の心療内科に足を運んだり(結果的にいまは元気です)。過去何度かあった辛い時期とくらべてもちょっと大変な1年だったかな、と思います。

最近話題になっているので読んだ「アイデンティティのつくり方」がすごく良かったのですが、その中にこんな文がありました。

ひとつの均質のコミュニティに長く居続けると、その集団の評価の物差しでアイデンティティが形成されるので、異なる世界に出ると誰しもいったん自信を無くす状態になる。それを気にせず、再びゆっくりとアイデンティティを見つけていけば良い

アイデンティティのつくり方
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同じ会社で一つの部署に10年いたからこそ、良かったこともたくさんあるし、一方で外に出ることの大変さもその通りだな、と思いました。

自分で本当に色んなことを考えてこのキャリアを選んだのでなんとか1年続けましたが、人に言われた異動だったらきっと辞めていたと思います。

大変な1年だったけど、得られたことも

大変なことばっかり語ってもしょうがないので、良かったことも振り返ってみます。

企画スキルが多少身についたとか、知識が増えたとかもありますが、ダントツでよかったのは「視野がひろがったこと」です。

もうすこし説明すると、

  1. 「優秀なひと」の考えかたが変わった
    営業時代はクライアント先も社内も、営業系の優秀な人と話す機会は多かったこともあり、無意識ですが「優秀なひと=めっちゃ対人能力が高くてビジネス感覚もある、人としての魅力モリモリなひと」のイメージがありました。

    ただ、人事に来て相手が会社の経営陣やパートナー企業の方々と話すと、対人には全く興味がないけどプロダクトなど特定の分野に超詳しい人や、目的のためにキャップをビビるくらい外せる人など、「優秀ってひとことで言ってもめちゃめちゃ多様だなー」と考えがアップデートされました。

    それと同時に、「役職者=エラいひと」ではなく、「役職者=ひとつの役割」ととらえてフラットに見れるようになった気がします。

  2. コミュニティが変わることで、自分の強みに気づけた
    これが自分のなかでめっちゃ大きかったです。コミュニティが変わることで、まえの組織や自分に対して気づくことがたくさんあります。

    今の上司に言われてうれしかった自分の強みは、「相手に心から関心を持てる人柄」「チームを作れる」こと。似たようなことを、全く違う人から言われると本当に強みなんだな、と思えて自信になります。

    特に、「人柄」という言葉は、これまで「いい人」とか「誠実」と言われてあまりピンと来ていなかったことが、こういうことを言われていたのかな?とつながった感覚があり、今後も大切にしたいと思えました。

  3. キャリアチェンジして大変な経験をしていること自体がおおきな財産
    あのGoogleが社内で活躍するひとの共通点を調べたら、学歴でもリーダー経験でもコミュ力でもなく、「これまでの人生で苦労してきた人」だったという話があります。

    じぶんの原点も、部活で大きなケガをして大変だったことなので、この話はほんとうにそうだな、と思います。個人的に、苦労したことがパフォーマンスにつながる理由は、大変な経験をすることで「人に心から共感できることが増える」ことだと思います。

    今社内でコーチングのような仕事をしているのですが、キャリアで悩んでいる人に本気で話を聞いていたら、「これまで受けた研修で一番よかった」「話してから驚くほど仕事に前向きに取り組めるようになった」という声をもらったり、大変な経験をしているからこそ相手に共感したり、人の力になれることが多いと感じます。

    自分の原点になった部活の話はよければこちらからご覧ください。

3つ挙げましたが、総じて「視野が広くなったこと」が本当に良かったです。


さいごに

今のキャリアのままでいいのかな?そんな悩みを持っている人の参考になれば嬉しいと思い記事を書きました。辛い経験でも今自分がなんとかやっていけているのは運がいいから。前の部署も今の部署もほんとうに好きで、周りの人、とくに上司に超恵まれているからだと思います。

キャリアチェンジは大変ですが、環境を変えたからこそ見えることがたくさんあります。自分にもし後悔があるとしたら、もっと早く異動すれば良かったことかな。

未経験で仕事に飛び込むのは、遅ければ遅いほど大変です。ただ、自分の場合は長くいたからこそ営業マネジャーという仕事の面白さに出会って人事に行こうと決められたので、ベストな選択だった気もします。

そして、今大変な経験や不安を持っている人は、それ自体が後からふりかえったときにきっと大きな財産になると思いますので、辛い経験もぜひ大切にしてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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