【社会人で大切なことは部活動で学んだ】ハンドボール部キャプテンの経験 〜高校編〜

 自分の代が始まり、まさかのキャプテンに任命される

僕は、推薦で入部した4人と比べて、実力ははるかに劣る。しかも、利き腕が使えない状態。
こんな状態で僕がキャプテンをやるはずはないと思っていたが、監督に「お前がやれ」と任命された。

驚きが隠せなかった。こんなチャレンジ人事は会社でもあまり見たことがない笑

僕の頑張る姿勢を買ってくれたらしい。任命してもらったからには頑張ろうと思った。

先輩たちの代では、レギュラー7人中5人が2年生だったので、メンバーはあまり変わらなかった。
ただ、精神的に頼り切っていた分、大好きな先輩たちがいなくなるのはとても辛かった。 

キャプテンになって最初の練習試合、メンバーがあまり変わってない僕らは、チームがある程度完成度が高くて、
大差をつけて勝った。 

褒められるかな、と思って監督のところに行ったが、言われた言葉は、 

「おまえ、今の試合いたの?」 

というかなりキツい一言だった。キャプテンとして何もしてないとか、散々に言われ、いかに今まで先輩が大変だったか、
いかにチームを引っ張る、ということを任せきっていたかを思い知った。 

この頃、また練習に対する意識が変わった。 

キャプテンとして、どうやったらチームが力を出せるかを必死で考えた。

利き腕が使えない自分は、プレーでみんなを引っ張ることは難しい。精神的な 面でチームを引っ張らないとやっていけない、みんなに期待されているのはメンタルのコントロールの部分だということを言い聞かせた。 

最初はいつも笑っていることにした。 気持ち悪いけど。

試合で点を取られても、自分たちがミスしても、いつもニコニコしていた。しかし、チームにミスが続いたり、悪い雰囲気の時に無理して笑っていても、自分も心から楽しいわけではないし、あまり効果はなかった。 

そして、一番いいのは些細なことで喜べることだと思った。味方がナイスディフェンスした時、ナイスパスをした時、シュートを決めた時。すべて、自分のことのように喜ぶことを心がけた。そして、チームの雰囲気が悪い時は、とにかく声を出して踏ん張ることを心がけた。そうしてチームの精神的な柱になれ るように努力した。 

そして遂に冬の県大会がやってきた。 

県ベスト4までは順調に勝ち進み、愛知県2位の岡崎城西と試合をした。冬の選抜は、愛知県で2チーム全国大会に行ける可能性がある。そして、愛知県は1位愛知高校、2位岡崎城西高校と、私立の2強がここ何年も全国大会に出場していた。 

みんな絶好調で、終盤までシーソーゲームが続いた。これは行ける、と思った。 

しかし、結局21対22で負けてしまった。去年の県大会では、18対36で負けた相手だったから、
周りからは凄いと言われたが、半端なく悔しかった。 

結局この大会で僕らに1点差で勝った岡崎城西は愛知県2位で全国大会に出場し、全国ベスト8に入った。 

1点の重みを知った。2年生の冬が終わった。 

結局、最後に勝てれば一番美しかったのだが、3年の最後の春の大会でも岡崎城西には勝てなかった。しかし、この大会で愛知県3位になり、東海大会に出場することができた。これは旭丘ハンド部ができて初めてのことだった。 

東海大会ベスト8。これが最終の成績だった。ベスト4をかけた試合で、三重県の一位、四日市四郷高校16対18で負け、
引退が決まった。四日市四郷は東海大会の決勝戦で愛知高校に負け、準優勝だった。

最初の県大会に出られなかった時期からすると、チームはかなり成長したと思う。チームメイトからはエースとキーパーの
二人が愛知県代表に選ばれた。 

しかし、最終的に全国大会に行く、という夢は叶わなかった。 

〜高校の部活を通して学んだこと〜

今部活をしたり、何かに打ち込んでいる人に伝えたいことは、自分の中で限界だと思っていても、ほとんどの場合は、更にもう少し頑張ることが出来る。自分はそれを監督に言われたおかげで気づいた。
そして自分で感じている壁を乗り越えて頑張る姿は、絶対に周りに伝わる。 

だから限界を自分で決めないこと。これは部活に限ったことではないと思う。 

あと、練習試合は内容にこだわり、本番の試合は結果にこだわること。 

練習試合は点を取れても、それまでのパス回しが本当に良かったか、もっと楽に点が取れなかったのか、と考えるべき。
DFでも、守り切ったのか、相手のミスなのかをしっかり区別すること。 

一方本番の試合は、どうしたら勝てるかをしっかり考える。審判に文句言ったりしても仕方ないし、とにかく点が取れたらよし、DFでも相手のシュートミスでも点が取られなかったらよしでいつも盛り上がること。 

これでだいぶ結果は変わってくると思う。 

僕は医者に利き腕が治らないと言われた時、なんて不幸なんだろうと思っていた。しかし、部活を通して色々な人と会ううちに、腰を痛めてハンドボールを辞めなければいけなくなった人や、膝の靭帯を切って最後の大会が出られなかった人がいた。 

そういう人達と比べたら、左でもプレーができる、試合に出られることは不幸どころか、すごく恵まれていることだと気づけた。そこから自分は物事をある程度プラスに考えるようになり、ポジティブになれた。 

最後に、感謝の気持ちを忘れないこと。チームプレーはみんなで作り上げるものだし、チームが噛み合った時の力は本当に凄いものだと思う。練習でボールを取ってくれた時とか、しっかりお礼を言葉にできることが大切だと思う。 

感謝し合うとお互いを信頼出来ると思う。信頼し合うのはすごく大切なこと。自分の足りない所を気づかせてくれた監督に感謝しているし、もちろん支えてくれるマネージャーにも感謝の気持ちを伝えること。もちろん、親とかそれ以外の人達にも。 

キャプテンについて書きたいこともあるけど、それは大学の部活の所で書きます。 

こうして、部活で学んだ

・自分の限界だと思っているラインは、本当は限界ではないこと

・プロセスにこだわる場面と、結果にこだわる場面を分けること

・不幸だと思っている自分にもポジティブな側面は必ずあること

という考え方は、仕事でもプライベートでもすごく役に立っているので、本当に部活をやっていて良かったな、と思います。

競技生活を終わって、振り返ってみるとどんな大変な時期があったとしても、何かに打ち込めることはすごく幸せなことだと思いました。

高校は、東海大会には出られましたが、夢の全国大会にはまだ壁を越えられませんでした、、!

これで高校編は終わりです。

お読み頂き、ありがとうございました!

大学編はこちら。

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